INTERVIEWY

DATA MIXOLOGY独自の切り口でゲストとの対談やメッセージ、ホットな話題などを紹介します。

マーケティング対談 「デジタル時代のメディアと、あるべきマーケティング」(後編)ゲスト:株式会社共同通信デジタル 代表取締役専務 伊地知晋一様

マーケティング対談 「デジタル時代のメディアと、あるべきマーケティング」(後編)ゲスト:株式会社共同通信デジタル 代表取締役専務 伊地知晋一様

2019.07.29Media

■Chapter_03 マーケティングのバリューチェーンをつなぐデータ

桐生_DATA MIXOLOGYでは、マーケティング支援事業、データマーケットプレイス事業の2つをやっています。
データマーケットプレイス事業では、弊社が様々なデータを収集し、それを分析してマーケティングに使えるデータをセグメント化し、コンサルテーションや顧客分析に活かしたりという活動をやっていくことになります。一方、「マーケティングに使えるデータ」という切り口では、日本国内の中で使えるデータは少ないと言われております。例えば、サードパーティーのデータで音楽好きとか、映画好き、スポーツ好きなどありますが、逆に嫌いな人ってあまりいない。

つまりそれを知ってもあまり付加価値が高くないデータが比較的多い。DATA MIXOLOGYでは、データの深さ・精度を高めていきたいと思っています。

どんなデータに価値があると考えるかと言いますと、まず位置情報データ。これは入手しやすくなってきています。それから会員データ。これはパーミッションをきちんと取ったデータです。そして購買データ。例えばamazonなどのECサイトは、間接的にデータを得られるようになってきています。最後に、コンテンツメディアの接触データ。これがすごく重要だと思っています。

今、サードパーティーデータが多く集められているその源泉となっているメディアの多くは新聞社やTV局が運営しているものではない。例えば掲示板やブログサイトのデータが中心になっていると言われています。このあたりを共同通信デジタルと一緒に取り組み、良いデータを共有できる環境を整えたり、マーケティングサイドとしましてはメディアと協力して顧客体験の導線の一つとして、例えば良い広告を出すなどしていきたいです。

メディアも良い広告をご提供いただく。こんな形ができるときっと顧客体験も良くなりますしメディアの価値ももっと上がっていくんじゃないかと思っております。

伊地知_まだ「コンテンツメディア」の世界で顧客データを有効に使えている印象はあまりないですね。
実際ニュースサイトをみて「なんでこんな広告出るんだ?」や、昨日ネットで買ったものの広告がしつこく出てきたりとか、あまり良い経験をしたこともないです。なのでもっとデータを分析してユーザーが不快感をえずに、むしろ好感を持つ広告を出せないものかと思っているところで、御社のようなところに問題解決していただくと「コンテンツメディア」と言われる我々のようなところもハッピーですし、ユーザーも広告主にとっても三者にとって良い環境が作れるんじゃないかなと思います。

桐生_次に、我々がデータを集めてどういったものに活用していくかですが、例えば顧客分析をして大雑把なことがわかるというよりも、海外のデータベンダーやデータ系コンサルティング会社は高精細かつニッチなインサイトを顧客分析として提供できるたくさんのデータ源泉を収集しています。国内ではそんな会社がほとんどありません。私たちはそういうところを目指しておりますし、顧客分析に使ったりメディアプランを考えます。顧客体験を考える時に一番最初の重要なところです。広告を出稿するメディアプランも良いものができるようになると考えています。顧客体験は広告、商品開発、キャンペーンの組み立て、店頭やECサイトでの販売などすべてに存在しているのではないでしょうか。良質なメディアかつ良質な広告に接触された人に、リアルとデジタルをまたぐような顧客体験を提供できるととても良い体験になると思います。そういうところにデータを使っていきたいです。

弊社がお付き合いしているのはメーカーやブランド企業ですが、バリューチェーンが分断されているという問題がどの企業もでも起きています。本来、商品開発、製造、営業、カスタマーサポートなど様々な部署でそれぞれの強み・バリューを持っているはずです。顧客視点ではすべてのバリューチェーンに接触する機会はあります。これに対してブランド企業の一本筋が通った、統合された情報共有や意思決定が必要だと思います。そういった時に、“使える”深く、正しいデータを使ったもの、例えば「商品開発でこのターゲットにこの商品を提案すべきじゃないか?」でしたり、「この人たちにこんな広告を訴求すると買っていただけるチャンスが増えたり、ファンを増やせるんじゃないか」など。カスタマーサポートも「この商品に対してはこういったお客様からの声があった、どのように活かしていこう」と。

企業活動としてCSRにも使っていただけるかもしれません。バリューチェーンを強くしていくことに、“使えるデータ”を作っていきたいと思っています。

伊地知_そのバリューチェーンをまたいで、データを集めて、特定のユーザーをみていって、良い体験を与える。とても素晴らしいことですが、普通の会社でマーケティング担当にそれをやれと言ってもなかなか高度なことだと思います。なので、御社の力が発揮できるということでしょうか?

桐生_そうですね。一足跳びではありませんが、クライアント企業と協力しながらこれまでは部署間を超えられなかった、分断されていたところをデジタルデータを活用して価値あるナレッジを共有し、部署を超えてバリューチェーンをつなぎ意思決定を統合する活動をしていきたいと思っています。まだできていないこともたくさんありますが、広げていけたらと思っています。

伊地知_私たちはコンテンツの会社ですので、良いコンテンツを作り収益をあげる。そして広告主にもユーザーにもみなさんが幸せになるような環境を作りたいと思っておりますので、何か一緒にできればと思っております。

桐生_そうですね、ぜひ共同通信デジタルと一緒にお仕事できればと思っておりますので、どうぞよろしくお願い致します。

Profile

伊地知 晋一 (いぢち しんいち)
株式会社共同通信デジタル代表取締役専務
株式会社ノアドット代表取締役
国立大学法人 鹿児島大学理学部非常勤講師
2002年より、ライブドアのメディア事業部執行役員副社長として、ポータルサイトのライブドアを立ち上げる。その後、ITコンサルタントや大学の講師を務めつつ、2011年4月に創業した共同通信デジタルの役員に就任し、ニュースとネットを利用した事業に取り組んでいる。また2015年4月にヤフージャパンとの合弁会社としてノアドット社を設立し、代表取締役に就任した。

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